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第38回読書会『モデラート・カンタービレ』
2008年6月28日
第38回読書会は、6月28日(土)に実施しましょう。
【集合】 16:45に高田馬場駅BIGBOX前
【場所】 高田馬場駅周辺の喫茶店
【テキスト】 M・デュラス『モデラート・カンタービレ』
今回は古典・名著読書。
テキストはマルグリット・デュラス『モデラート・カンタービレ』(河出文庫,1985年(原著1958年))。
あまりにもメジャーな小説がつづきましたので、今回はいくらかマイナーな、いわゆるヌーヴォー・ロマンの中編(約140頁)を。以下の解説は柄谷行人・浅田彰ほか編『必読書150』より抜粋。
港町のカフェを舞台に、そこで突発した情痴殺人事件について、他の一組の男女が幾度も語り合う。その対話のなかで想像される関係が、対話者間に転移模倣されようとする気配がきわまった一瞬、手にした本の紙が鋭い音をたてて引き裂かれるかのように途絶し、すべてが宙につられる一編の感触は無二の生彩をおびている。ヒロイン有閑夫人の倦怠と焦燥を徐々に透かし彫りにする対話の、寄る辺なさと不意の求心性との絶妙の交錯性や、結末近くに突然挿入される晩餐会描写の衝撃力などは、まさに絶品。(渡部直己)
難しそうに思えてくる解説ですが、短いですし読んで損はない作品です。
「フランスのもっとも美しい古典的作品」、「カミュの『異邦人』やブランショの『死の宣告』とともに、小説のジャンルに新しい生命を吹きこむ」との評もあり(文庫背表紙より)。
参加希望のかたはinfo@artsbooks.jpまでご連絡ください。
新入生・二年生以上・他大生・院生・社会人etc.、どなたでも歓迎します。
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